松岡里果 BIRTHDAY CONCERT 2023 KISEKI

奇跡の虹が架かるまで…

初めまして。
そうじゃない方も、こんにちは。
フルートを奏でるシンガーソングライター松岡里果です。

この度、5年振りに400人キャパの単独公演を、
2023年4月14日(金)渋谷伝承ホールにて開催することを決めました。

コロナ禍を経て、大きな会場での単独公演開催から足が遠のき、正直、集客面での見通しもない中での赤字覚悟の開催ではあります。

が、

人生は一度きり!

40年、生きてみると、思いもよらぬ別れも増えました。
30代までとは、またガラリと変わった景色があります。

そんな中、私に久々に「今だ!」という合図がやってきたので、ただただ、その得体の知れない合図に従い、私は「今」を大切にしようと思いました。

そして、その想いを今、筆に乗せています。

ぜひ最後まで読んでもらえたなら嬉しいです!

家族で夜逃げ。

1982年4月15日
三重県で私は産まれました。
それから4年後。
父親の会社が倒産し、家族で奈良へ夜逃げをしました。

あれから36年。
色んなことがありました。

皆さんは死にたいと思ったことはありますか…?

ふとした安易な感情も含めれば、誰しもが抱えたことはあるように思います。

悲しいことは、もちろん。悔しいこと、情けないこと、憤り、劣等感、無力感…。

不幸は不幸を連鎖して、どこまで堕ちていってしまうのだろうと諦めたことも。
自らの人生を憎み、僻み、恨み、絶望したこともありました。

身近だった、生と死。

私が役者をやらせていただいて、初めて演じた役はお星様。
宮沢賢治さんの童話をモチーフにした「星の下のグスコーブドリ」という作品でした。
その次は、死んじゃった天才肌の女の子の役。
そして、癌を患い死んじゃう女性の役。

私の人生も、今思えば、母に連れられ親子心中のため富士の樹海に連れられたり、小学校のとき誘拐されかけて警察沙汰になったり。
貧困と孤独だった「生と死」が身近な、なかなか面白い半生でした。

そもそも、私を産んでくれた母は、森永ヒ素ミルク中毒事件の12344人の被害者の1人。
当時亡くなった130人もの赤ちゃんの1人に母がなっていたら、私はここには居ません。

まるで、土砂降りの雨が降り続けているような幼少期でした。

奇跡の出逢い。
忘れられないあの日。

音楽に出逢ったこと。
それこそが、私に起きた最初の奇跡でした。

音楽活動の知識やCDのリリース経験などもない中、個人で奈良県の大和郡山城ホールを借り、300人キャパの単独コンサートを開催。

1人、2人、3人、、、
ストリートライブで応援して下さる方と出逢いを重ね、それから15年後には何の繋がりもない東京・渋谷伝承ホールで400人キャパの単独コンサートに挑みました。

翌年には、渋谷さくらホールでの700人キャパの単独公演。
再び2018年に渋谷伝承ホールの舞台に立ったのが、最後のホール単独公演でした。


各公演でたくさんの奇跡を体験し、それぞれが忘れられない日になりました。
その度に、目の前の景色がカラフルになり、開けていく感覚を覚えました。


あ、そっか。

気がつけば、
雨が降っても地固まって、
虹が出て、
晴れてるじゃないか!

私の人生に<彩り>が出てきた。

そう思えた矢先でした。

消えてしまった、虹。

喜びもつかの間、
あの日見つけた虹が、儚くも消えてしまうかのような出来事が起こりました。

そう、新型コロナウイルスです。

二転三転する情報。
幸せボケした私達に突きつけられる現実。

毎週末のように開催していたライブは瞬く間に0本に。。

追い打ちをかけるように、ちょうどその頃飼っていた猫が亡くなってしまい、一人暮らしの私の部屋はとてつもなく孤独で充満していく。

眠れない夜に、窒息してしまいそうだった。

そんな、世の中がとても暗い雰囲気に包まれていた頃、
なんと隣家の女性が、自ら命をたってしまう出来事もありました。


私達は、ついつい明日は永遠にあると思いがちです。
だけど、コロナは当たり前なんてないことを教えてくれました。

「いつ死ぬか分からない」

「この環境がずっと続くとは限らない」

厳しい現実を受け入れつつ、一方で私は、強く決心していました。

辛いことはこれからも起きるかもしれない。
でも、

「それでも生きる!」

と。

ふと思い出す、あの光景。

2023年の4月14日。
コロナはどうなっているでしょうか?

共演者(むしろ友達)同士の握手ですら戸惑ってしまう今と、何が変わっているでしょうか?

・コール&レスポンス
・声援
・ぎゅうぎゅうのお客さん

ふと、5年前を思い出します。

手放しで楽しめた。数百人単位の人が集まれた。
無名の松岡里果でも叶えられた夢の単独ホールコンサート。



私にとって忘れられない景色が、そこにあります。
失われたものを取り返しに。またあのステージに立ちたい。

音楽活動20周年の再スタート。

この数年でライブは配信が当たり前に。
コミュニケーションはリモート化が進み、人と距離を置く日常になりました。

大事なものが、リセットされてしまったような感覚。

だけど、私は知っています。 
ストリートライブや全国各地で何百本もライブ活動をしてきたからこそ実感している。

見ず知らずの人達が"同じ空間"で集まり"同じ気持ち"を味わうことで生まれる無限のエネルギーを。

そのエネルギーこそが「奇跡」であり、
いらして下さったお客様への人生のギフトになると信じてやみません。

今だからこそ、そんな大事なことに気付かされました。

そして、笑う角には福が来るように
類は友を呼ぶように
奇跡が奇跡を呼んだら最幸だな!と思います。

きっとあなたの未来に向けて、<あなただけの奇跡が描ける1日>になるから。

音楽活動20周年。
ここが、私にとって区切りであり、再スタートの場所でもあります。

2023年4月14日。
渋谷伝承ホールに400色の虹が架かります。

奇跡のはじまりを、ぜひ見届けに来てください!


松岡里果